音による快心の一撃

「上級編」=理論={その2}

=理論={その1}で、「コードの役割」について、理解してもらえましたね。
今のコードに来る手前に、適したコードが付いていました。
では、
新しい事をやります。

代理コード

これを覚える事で、「アウトサイド」のサウンドに近づいて行きます。

「Cメジャー」の代理 =Em7

「Cメジャー」と「Em7」は、構成音が同じです。正確には「Cメジャー9」と同じ。
「V度マイナー」は「トニック」の代理と、覚えて下さい。

「A7」の代理 =E♭9

「A7オルタード」は「E♭リディアンセブンス」のスケールと、同じです。



ですから、コード進行を次のように替えても良い訳です。
「C」 〜 「A7-9」 〜 「Dm7」 〜 「G7-9」 を、下記のように
「Em7」 〜 「E♭9」 〜 「Dm7」 〜 「G7-9」

「G7」の代理 =D♭9

「G7オルタード」は「D♭リディアン・セブンス」のスケールと同じです。
ですから、コード進行を次のように替えても良い訳です。
「Em7」 〜 「E♭9」 〜 「Dm7」 〜 「G7-9」を、下記のように
「Em7」 〜 「E♭9」 〜 「Dm7」 〜 「D♭9」

上記までの「Q&A」

頭がこんがらないように、ここまでをじっくり整理しましょう。(^〜^)!

下記のような疑問が生まれて来た人はかなり理解が出来ていますぞ。エライ!
この後、少し頭が痛くなって来た人は、このページの一番下の「この章のまとめ」に
進んで下さっても、結構です。またの機会に、地道に何度も読んで貰いたい物です。
無理は禁物!

どうして「A7-9」の時は「♭9」(フラット・ナインス)なのに、「E♭9」の時は「9」(ナインス)なのか?

この質問の意味が解りますか?

「答え@」
「A7」は、「Dm7」の5度にあたります。(ドミナント)と呼ばれますね。
これが”決めて”です!
ですから「A7-9」はオルタード・スケールです。

従って、「テンション」は「♭5」「#5」「♭9」「#9」です。
「#11」=「♭5」  「♭13」=「#5」だから、音としては上の4つだけです。
だから「A7」のオルタードテンションは、「9」は「♭9」と成ります。

意図的に「9」や「13」を”テンション”として用いる事はあります。
「例」
「A7・13」 「A7・9」 「A7-9・13」 などです。

しかし、”リディアンセブンス”に「#11」以外に「オルタードテンション」と、
共通した音は普通使いません。
(一部例外を除く)
ですから、「#5」「♭9」「#9」などは使いません。
でも”心”がその音を求めた時は、かたちに捕らわれず
思いきって”ひゃ〜”と使いましょう。「感性第一」ですよ。(^^)

「答え@」の意味は、その「セブンス・コード」が”オルタード”なのか”リディアンセブンス”
なのか判断するコツです。

ですから、「コード進行」上「5度」(ドミナント)にあたる時は、
「オルタードセブンス」と言えます。
従って”リディアンセブンス”では、無いのです。

これは、解り易い簡単な「スケール」の判断方法でしょう?

例えば”Key”も”コード進行”も、何も解からずに、楽譜の一部のコードだけを見たとします。↓

「A7」 「B7」 「C7」 「D7] 「E7」 「F7」

これでは上記を判断するのは、当然不可能ですよね。

この章のまとめ

”オルタードセブンス”は「5度セブンス」(ドミナント)に、あたる「セブンスコード」の時です。
”リディアンセブンス”は、それ以外の「セブンスコード」です。

簡単でしょう?(^^)v
たったこれだけの事ですが、最初はよく勘違いをしがちですので
充分注意をして下さいね。

この章では、「セブンスコード」が”オルタードセブンス”なのか、
”リディアンセブンス”なのかを判断出来る方法を説明して来ました。
これは大変重要な事なので、充分理解をして下さい。

★★★
前の章で最後にやりました、
C〜Am〜F〜G7がどうして、
Bb7〜A7〜Ab7〜G7 に成ったかと言う理由が理解出来た方は素晴らしいですよ!
「C」を「E7」に変えたりして、
E7〜A7〜D7〜G7 に前の章で変えましたね?
ここから飛躍して、
「E7」の代理に「Bb7」→(「E7」の裏コードは、「Bb7」。EオルタードとBb7のリディアンセブンスは同じ音階)
「D7」の代理に「Ab7」→(「D7」の裏コードは、「Ab7」。DオルタードとAb7のリディアンセブンスは同じ音階)
これが、変えられた理由です。

「付録」解りやすい、オルタードの解説

オルタードスケールは、「テンション」が「♭5」「#5」「♭9」「#9」です。
例えば、G7のコードに「オルタードテンション」がつくと、
「G7♭5」「G7#5」「G7♭9」「G7#9」と言うような、コードになりますね。
時には「G7#5♭9」みたいに、テンションが2つ以上付くこともあります。
でも、ややこしくなんか無いですよ。
簡単に言いますと、「オルタードスケール」は、これを単音のスケールとして、
1音ずつ弾くだけなんですよ。

一つ一つ見てみましょう。普通の他のスケールでも、1度〜7度までありますね。
例えば、なにもオルタードテンションを含まない、ドミナントの時の7thコードは、
「ミクソリディアン」と言う名前のスケールです。
●G7の「ミクソリディアン」は、
「G」「A」「B」「C」「D」「E」「F」の7つの音です。
ドミナント7thが「G」]という事は、この時点では、トニックは「C」ですよね。(KeyがCに成っている)
だから、Keyが「C」の時の「ドレミファソラシド」と同じ音階に成る訳です。

これが、●G7のオルタードスケールの時は、
「G」「A♭」「A#」「B」「D♭」「D#」「F」の7つの音です。
これを、覚えこんで下さい。

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=★「まとめ」★=
オルタードスケールは、ドミナント7thのコードの時に発生します。
「例」
C〜Dm7〜G7〜C  このコード進行の時の「G7」は「ドミナント7th」です。
ここで、使って下さい。音の並びは解ったと思いますが、これを普通のミクソリディアンに
織り交ぜて使ったり、オルタードだけで弾いたり、色々やって遊んで見てください。
ココから先が、面白くなって来ますよ。(^^)v

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「フレーズの例」
実際にどのように、「オルタードスケール」を使うのかと言う、疑問が生まれましたか?
疑問が生まれた人は、優秀な同志ですよ!
簡単ですが、すぐに聞けるようにMIDIで例を示します。(MIDIは好きじゃないのですが(^^;)
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まず最初は、「G7ミクソリディアン」です。
下のプレイボタンを押して、楽譜を見ながら音を聴いて下さい。


「G7ミクソリディアン」



何の事は無い、普通のKeyがCの時の、アイオニアンのG音から始まったスケールですね。
(バックで鳴っているコードは「G7]です。)
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じゃあ今度は、「G7オルタードスケール」です。
(これもバックで鳴っているコードは「G7]です。)


「G7alt」


ミクソリディアンとの違いが解りましたね。
でも、このスケールをこのまま上の楽譜どうりにいつも弾く訳ではありません。
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では、実際の「オルタード」だけを使ったフレーズを聴いて下さい。


「SOLOー1」

「SOLOー2」



”コードネームで「G7alt」と書いてあるのは、G7のコードにオルタードテンションを
任意に加えたコードです。(オルタードテンションとは、{
「付録」解りやすい、オルタードの解説
の所を見てくださいね。)”

上のフレーズはオルタードスケールだけを使った例です。
しかし、オルタードの中にミクソリディアンを部分的に混ぜて使う事も
よくある事です。
だから、いつも感性第一主義でいて下さいね。弾いた後で、そのフレーズを分析したら
理論上「オルタード」が混じっていたと、そう思っても良い位です。
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以上が、オルタードスケールの解説です。
いつも、色々なフレーズを作り出したり、コピーをしたりして、
遊びながら研究してくれる事を、期待してますよ。
良い音楽を聴く事も忘れずにね!

●補足
この場合の「G7」のように、ドミナント7の時には、
オルタード以外に、コンビネーションディミニッシュと言うスケールも結構使えます。
これは、G7の時なら、G#のディミニッシュスケールと同じ音階に成ります。
もっと飛躍して、(ドミナント7の時には、何を弾いても良いんだ!)って理論?もあり、
感性を引き出す為に、「理論」はある物だと思って下さい。
まずは、感性ありきです


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